90~100点の映画 | おすすめ映画ランキング!名作シネマレビュー

ユージュアル・サスペクツ

【ユージュアル・サスペクツ】

<評価>93点

<キャスト>
監督 ブライアン・シンガー
脚本 クリストファー・マッカリー
<出演者>
ガブリエル・バーン
ケビン・スペイシー

<あらすじ>
ある日、カリフォルニアの埠頭で船が大爆発。
コカインの取引現場だったらしく、9100万ドルが消えた。
そこで生き残ったのが二人で、その中でも無傷だったロジャー・ヴァーバル(ケビンスペイシー)を尋問する。
捜査官であるクラインは、尋問していたヴァーバルから奇妙な話を聞かされる。
6週間前に銃器強奪事件の容疑者として集められた5人が釈放後、協力して宝石強奪を決行。
ブツをさばくためにLAの質屋と接触した5人は、そこで新たなヤマを依頼されるが、
宝石と聞かされていた獲物は麻薬で、トラブルから相手を射殺してしまう。
そして恐慌状態の彼らの前に伝説のギャングであるカイザーソゼの右腕と名乗る弁護士コバヤシが現れた。
そして拘置所で彼らが会うように仕組んだのは実はソゼであった……。

<感想>
「ユージュアル・サスペクツ」はこれぞサスペンスという映画です。やはりサスペンスには意外性、驚き、謎が最後までわからない展開というのが醍醐味で、そのすべてが満たされている。

普段ならここで内容に関する感想を書きますが、この作品で内容に触れるのはダメな気がします。この意味はこの映画を観ないとわからないのですが、とにかく騙されたと思って一度観てください。サスペンスが好きならたまらない映画のはずです。そして絶対に最後まで観てください。絶対に最後までですよ。そうしないとこの映画の魅力が味わえません。サスペンス好きなら謎解きしながら観る人も多いかと思いますが、そう簡単には謎は解けませんよ(笑)

<内容にはあまり関係ないつぶやき>
ケビンスペイシーの演技はやっぱり良いなー。「セブン」の演技も良かったし、助演男優賞も取っているが、まさにそんな感じです。

50回目のファーストキス

【50回目のファーストキス】

<評価>95点

<キャスト>
監督 ピーター・シーガル
脚本 ジョージ・ウィング
<出演者>
アダム・サンドラー
ドリュー・バリモア

<あらすじ>
主人公であるヘンリー(アダムサンドラー)は、
ある日カフェでルーシー(ドリュー・バリモア)という女性と出会い意気投合する。
しかし、次の日にルーシーと会うと彼女はヘンリーのことをすっかり忘れていた。
実は彼女は交通事故の後遺症により、事故前日までの記憶は残っているが、
それ以降の記憶はその日は覚えているが、次の日になるとそのときの記憶が消え、
事故前日の記憶の状態になってしまう障害だった。
ルーシーの家族はルーシーにそのことを悟らせないために、
そのときと同じことを再現し続けていた。それがルーシーに唯一できることだと信じていた。
ヘンリーは意気投合したはずのルーシーが自分を覚えていないことに疑問を覚え、
ルーシーの家を突き止める。そして驚愕の事実を知る。
ヘンリーはそれから毎日初めて会った振りをして、毎回場所を変え、手を変えて、
その度にルーシーと意気投合して愛の告白をする。その度にルーシーにとってはファーストキスとなる。
それを何度も何度も繰り返していたが、ある事件をキッカケに今までルーシーが
短期記憶障害になっていることがわかってしまう。そのときルーシーはある行動をとるが……。

<感想>
「50回目のファーストキス」は今まで観てきた恋愛映画の中で一番だと思います。この映画は恋愛映画の良い部分を全て兼ね備えています。嬉しさ、悲しさ、切なさ、感動など観た後で幸せな気持ちになれます。

内容としては出会った相手が短期記憶障害で一日しか記憶が持たないというちょっとありがちな内容ですが、そんなことは関係ないです。「博士の愛した数式」「頭の中の消しゴム」など似たような映画はありますが、似て非なるものだと思います。この二つの映画は明らかに観ている人を泣かそうという意図が見え、悲しさを前面に押し出しているように感じまし。しかし、この映画は悲しい設定にも関わらずヘンリーという主人公は常に前向きで、そんな設定を吹き飛ばす明るさと爽やかさえ感じました。もちろん悲しさもありますが、この映画は最終的に幸せな感動を感じさせてくれます。同じような設定でこうも違うものなんですね。個人的な感想にはなりますが、この映画のほうが本当の愛の深さを感じ、いろんなことを考えさせられる至極の恋愛を描いていると思います。

<内容にはあまり関係ないつぶやき>
アダムサンドラーというと陽気雰囲気があるせいか、コメディー映画の印象が強いが、この映画ではその印象が一変した。前向きに頑張る姿が凄く合っていて、悲しい話なのにそう感じさせないのはアダムサンドラーの演技のおかげもあるだろう。あとドリューバリモアの出演している映画の中で一番可愛いし、魅力的だと思う。

善き人のためのソナタ

【善き人のためのソナタ】

<評価>93点

<キャスト>
監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
脚本 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
<出演者>
ウルリッヒ・ミューエ
マルティナ・ゲデック
セバスチャン・コッホ

<あらすじ>
ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツを舞台に、強固な共産主義体制の中枢を担っていた
国家保安省の実態を暴き、彼らに翻ろうされた芸術家たちの苦悩を浮き彫りにした名作。
国家保安省の局員ヴィースラーは劇作家のドライマンと恋人で、
舞台女優のクリスタが反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。
ヴィースラーの人格はほとんどなく、国家に命じられたまま、盗聴器を仕掛けて彼らの監視を始める。
ほぼ24時間体制で監視を続ける中で、自由な思想を持つ彼らに次第に魅せられていく。
そんな中で盗聴器から聞こえるピアノのソナタを聴き……。

<感想>
「善き人のためのソナタ」はドイツ映画となるが、ここまで面白い歴史に基づいたドラマはなかなかお目にかかれないと思います。ノンフィクションというわけではないが、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツの歴史的な背景はそのままで、その中での人間ドラマは凄く面白い。

内容としては国家保安省であるヴィースラが劇作家であるドライマンと女優のクリスタが反体制であるという証拠を掴むために、二人の生活を盗聴する。しかし、何の感情も抱かずに任務だけを遂行するだけなのに、盗聴器から聴こえるのは自由な思想、二人の愛の言葉。それはヴィースラには初めてのもの。おそらく、これまで国が全て正しいと洗脳されてきたはずなのに、自由に触れ次第に変わっていく様子に見入ってしまった。そして盗聴器から聞こえるピアノのソナタにより、ある種の洗脳はなくなっていく。後に東ドイツが崩壊したように、自由とは人間には絶対に必要なものなのかもしれない。いくら塞いだとしても自由という魅力には勝てないってことなのかな~。

最終的にヴィースラはある行動を取る。それが実に人間臭いというか、洗脳とは程遠い人間らしさを伴った行動を起こすところが見せ場になるが、そこは実際に観てもらいたいと思います。

<内容にはあまり関係ないつぶやき>
この映画はレンタル屋で借りて観たのだが、観るキッカケとなったのは表紙にある盗聴器を耳に当てているヴィースラで、それが妙に印象的で、ハリウッド映画にはない渋さが気になりました。ドイツ映画はもう一つ好きな映画で「グッバイ・レーニン」というのがあるが、それと並ぶ名作だと思います。

レオン<完全版>

【レオン<完全版>】

<評価>96点

<キャスト>
監督 リュック・ベッソン
脚本 リュック・ベッソン
<出演者>
ジャン・レノ
ナタリー・ポートマン

<あらすじ>
ニューヨークを舞台に、凄腕の殺し屋レオン(ジャンレノ)と12歳の少女マチルダ(ナタリーポートマン)
の人間模様と特殊な環境でのほのかな純愛を描いた作品。
レオン<完全版>は通常のより22分の未公開シーンを加えていて、二人が心を通わせていく過程が
さらに緻密に描かれ、より内容が濃くなり、深さも増した切なさがそこにある。

<感想>
レオン<完全版>を知らない人はほとんどいないかもしれない。ただ名前は知ってはいるが、まだ観ていない人は結構いるのではないかと思います。過去に観た人ももう一度見返してください。この作品は大人になってから観たほうがより楽しめると思います。

この作品は殺し屋であるレオンと家族を皆殺しにされたマチルダとの生活を描いた作品だが、最大の魅力は何なのかというと、アクション要素もあるにはあるが、やはりお互いに傷を持った同士の心の距離が近づいていき、心を通わせていく人間模様にあると思います。

レオンとマチルダは親子ぐらい年齢の差があるにも関わらず、どこか対等な関係であり、レオンも初めは仕方なく面倒を見ていた感じだったが、次第に子供に対する愛なのか、それとも異性として感じる愛なのか、その感情の揺れだったり微妙な心境が繊細なタッチで描かれているのが作品に惹きこませる要因なのかなと思います。普通の恋愛とは違う、純愛と言えばいいのだろうか、そういったところが名作の由縁かもしれないですね。

全体的に壮大なアクションだったり、大作の映画とは違い、ストーリーにしても動きが少ないですが、その分人に焦点を当てていて、狭く深く描いていて、映画全体の雰囲気も素晴らしいです。

<内容にはあまり関係ない>
この映画はリュック・ベッソンが「フィフス・エレメント」を制作するための資金集めに作られた映画だが、奇しくもリュック・ベッソンの作品の中で一番の映画だと思います。確かに「フィフス・エレメント」は世界観も壮大だし、それなりに面白かったです。でも、資金集めのためになるべくお金がかからないように工夫して作った映画が「レオン」であることを考えると、最近の映画に対する見方も変わるのかなとか思ったえりしました。

恋愛小説家

【恋愛小説家】

<評価>92点

<キャスト>
監督 ジェームズ・L・ブルックス
<出演者>
ジャック・ニコルソン
ヘレン・ハント

<あらすじ>
偏屈で頑固者で嫌われ者というベストセラー作家と、バツイチで子持ちのウェイトレスとの
不器用な恋をユーモアを交えて描く作品。
甘く切ない女心を描き、書いた本はすべてベストセラーという恋愛小説家メルビン(ジャックニコルソン)。
しかし、実際の本人は異常なまでに潔癖性で神経質の嫌われ者で、小説では女性の
心理を書いているのに、本人は恋愛なんかしたことがない。
さらに周囲に毒舌をまき散らし、友人は誰もいない。そんなある日、ウェイトレスの
キャロル(ヘレンハント)に淡い恋心を抱き、次第にメルビンは変わっていくが……。

<感想>
「恋愛小説家」の見所は何と言っても、ジャック・ニコルソンが演じるメルビンです。実際にこんな人がいたら絶対に近づきません。それぐらい典型的な嫌なやつで、偏屈さも絶品です。そのメルビンが小説の世界ではない、現実の恋愛をしていくことで変わっていく様を見ると、人は恋愛によって変われるんだなとしみじみと思います。そう感じさせるジャック・ニコルソンの演技も凄いなと。また映画の中でメルビンは嫌々ながらも犬を飼うことになるのだが、最初は犬が嫌いで邪険な扱いを受けていたが、次第に犬のことが気になり、好きになっていく様も、メルビンが変わってきているというのがよくわかって、いい味を出しています。結局のところ人は一人では生きれないんだなとしみじみ思いました。

<内容にはあまり関係ない>
この映画は内容的にはあまり大きな変化だったりはない。それなのにここまで面白いのはやっぱりメルビンという人間の魅力のせいなのだろう。それを演じるジャック・ニコルソンという人物の魅力と演技力のなせるものなのかな。この他の映画で「恋愛適齢期」にも出演しているが、この役でも良い演技をしていて、本当に良い俳優だと思う。

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