【ブラック・スワン】
<評価>70点
<キャスト>
監督 ダーレン・アロノフスキー
原案 アンドレス・ハインツ
<出演者>
ナタリー・ポートマン
ヴァンサン・カッセル
ミラ・キュニス
<あらすじ>
ニナ(ナタリー・ポートマン)は、ニューヨークのある一流バレエ団(バレエ・カンパニー)に所属し、バレリーナとして人生の全てをバレエに捧げる日々を送っている。一緒に住む母親のエリカ(バーバラ・ハーシー)は元ダンサーで、今では絵画を描く日々を送っているが、自分が果たせなかったバレリーナとしての夢をニナに託し、彼女に対して過剰なほどの愛情を注いでいる。
ニナの所属するバレエ団は次の公演『白鳥の湖』の上演準備に入り、バレエ団のフランス人監督トマス(ヴァンサン・カッセル)はこの演目のプリマ(主役)を選ぼうとしていた。『白鳥の湖』の主役「スワン・クィーン」は、純真で無垢な「ホワイト・スワン」と、官能的で邪悪な「ブラック・スワン」の二役を一人で踊るため、相反することがらをひとりで表現する実力が必要である。トマスは年をとったプリマバレリーナのベス(ウィノナ・ライダー)をスワン・クィーン役には用いず、新人のリリー(ミラ・キュニス)やヴェロニカ(クセニア・ソロ)、そしてニナを候補者に挙げ、ニナにプリマとなるチャンスが巡ってくる。
しかしニナの生真面目で几帳面な気性はホワイト・スワン役に向いていたが、ブラック・スワンを表現しれず、トマスはヴェロニカを主役に選ぼうとする。ニナは再考を懇願しに監督のところへ行くと、トマスに突然キスをされ、ニナは思わず彼の唇を噛んでしまう。ニナに意外な面があることに気付いたトマスは考えを翻し、ニナを主役に抜擢する。バレエ団は次の公演のためにレセプションを開き、トマスはバレエ団のプリマバレリーナだったベスの引退を発表し、さらにその場でニナを新しいスターとして招待客に紹介した。
ニナは華々しいデビューを飾るが、ロビーでトマスを待っていたところにベスが現れ、トマスを性的に誘惑してプリマバレリーナの座を得たのだろうと詰られ、ショックを受ける。その後、トマスのアパートに招待された彼女は、ブラック・スワンを演じるために性的な喜びを追求することが必要だと忠告を受ける。
次の日から過酷な練習が始まるが、ニナは性的に魅了するような情熱に欠けているとトマスに責められ、やがて精神的に疲れ幻覚や妄想に悩まされるようになり、代役として控えているリリーが、自分がせっかく射止めた主役の座を奪おうとしているようにも思えてならなくなってくる。
ある夜、ニナは母親のエリカといさかいを起こし、リリーに誘われクラブへと飲みに出かけ、酔った勢いで麻薬を使い、男性と性行為に興じる。二人はニナのアパートに帰ったが、また母親と言い争ってしまう。ニナはリリーと二人だけで自分の部屋に閉じこもり、リリーと性行為にふけり、やがて寝込んでしまう。翌朝ニナが目を覚ますと彼女はひとりで、一緒にいるはずのリリーはどこにも居なかった。練習場に駆けつけてみると、その練習はリリーがスワン・クィーン役を踊る形で始まっていた。ニナはリリーに対して、なぜ起こしてくれなかったのかと怒りをぶちまけるが、リリーは昨晩はクラブで出会った男性と一夜を過ごしたと言う。アパートの出来事はニナの妄想であった。
幻覚や妄想は日増しに酷くなり、『白鳥の湖』の開演を翌日に控えた前夜、リリーと監督トマスが舞台裏でセックスをしているという幻覚症状に襲われ、帰宅後も母親が描いた数多くの絵が自分のことをあざ笑っているよう見えてしまう。さらに、自分の身体までもが鳥のように変化し、遂にニナは気を失って倒れてしまう。
いよいよ公演が始まる日の夕方、ニナが目覚めると、母が体調を崩し舞台に出られないと劇場に連絡したと告げられる。ニナは母を乱暴に振り切り、劇場へ向かう。劇場ではリリーがスワン・クィーンを踊る準備を進めていたが、ニナはそんないきさつは無視し、代役は不要だとトマスに告げ、ホワイト・スワンとして踊る準備をととのえた。
wikipedia抜粋
<感想>
「ブラックスワン」は話題になった映画なので、ご存じの方は多いかと思います。評判の良い映画だったので楽しみにしていたのですが、見た感想はまあまあって感じでした。
確かに映画の視点がが完全にニナ(ナタリー・ポートマン)本人のものであり、ニナが段々と狂気に狂っていく様はまるでホラーを見ているような、見ている人を惹きつけるものはあります。
ただその先にあるものがないのが残念かなと思いました。ラストシーンは驚くほどのものではなく、なるほどねって感じで、見終った後の感情の起伏が少なかったです。ハードルを高くして見たせいかもしれませんね。
総合的に見ればまあまあの作品なので、一度見てみるといいかもしれませんね。評判の映画ですしね!
<内容にはあまり関係ないつぶやき>
今一番気になっている映画は猿の惑星です。今までのシリーズは全部見ていて、凄く好きな作品なので、どうなるか期待したいですね!
タグ : ブラック・スワン, 感想
カテゴリ : サスペンス映画, 60~79点の映画
【羊たちの沈黙】
<評価>86点
<キャスト>
監督 ジョナサン・デミ
原作 トマス・ハリス
<出演者>
ジョディー・フォスター
アンソニー・ホプキンス
<あらすじ>
若い女性を殺害しその皮を剥ぐという猟奇事件が続発。
捜査に行きづまったFBIは、元精神科医の殺人鬼ハンニバル・レクターに示唆を受けようとする。
訓練生ながらその任に選ばれたクラリスは獄中のレクターに接触する。
その後、クラリスの少女時代の記憶、秘められた過去の話と引き換えに、
博士は彼女へ事件解決のアドバイスを与え続けていく。
そして捜査を続けていく中で、レクター博士を牢内から出すことになり、捜査を始めることに協力するが……
<感想>
「羊たちの沈黙」はサイコ・サスペンスという、若干ホラー要素もある映画になります。ホラーといっても、幽霊とか出るものではなく、人の狂気や闇を描いたものとなります。映画自体はかなり有名で一度は聞いたことあるかもしれないですね。
内容としては犯人を捜していくサスペンス要素は緊張感のあるもので、段々犯人がわかっていく過程も面白いです。またそれ以外にもクラリスの幼少期のトラウマやそれを知って接するレクター博士との妙な絆。それは歪なものなのに成立してしまう。歪だけどそれが人間だよねっていう人間ドラマもありで、満足できるものです。
またサイコの部分でも、アンソニーホプキンス演じるレクター博士の存在感。主役のクラリスよりも目立ってます。いや、本当に怖すぎます。この怖さの正体は人の奥底にある闇や狂気。それは誰もが持っているもので、常識外のことが起こっているのに、人の闇と狂気が目覚めればありえるんじゃないかとリアルに感じれるとこにあるような気がします。人は幽霊よりもよっぽど怖いって言いますもんね。
様々な要素で構成が見事で、単なるサイコ・サスペンスではないし、どうせ怖いだけの映画でしょと思わずに、ぜひ見てみることをオススメします。
<内容にはあまり関係ないつぶやき>
この映画のアンソニーホプキンスはハッキリ言って、怖すぎます。この映画を見てから、他にもアンソニーホプキンスが出てる映画を見ても、どうしてもレクター博士の印象が離れなくて大変です。ハマり役の映画で有名になると、そのあとのイメージから抜け出すのって大変そうですよね。
タグ : あらすじ, 羊たちの沈黙
カテゴリ : サスペンス映画, 80~89点の映画
【SAW<ソウ>】
<評価>83点
<キャスト>
監督 ジェームズ・ワン
脚本 リー・ワネル
<出演者>
ケイリー・エルウィス
リー・ワネル
<あらすじ>
目が覚めると、部屋の中央には死体があった。壁の端と端には足を鎖で繋がれた2人の男。
ゴードンとアダム。いきなりのことにパニックになっていると、犯人と思われるジグソウがあるゲームを始める。
君たちは死につつある。6時までに相手を殺すか、自分が死ぬかというジグソウからのメッセージ。
閉じ込められた部屋にあったのは一発の弾、タバコ2本、着信用携帯電話、2本のノコギリ。
2人の男は犯人が部屋に残したヒントを手掛かりに脱出しようとするが。
<感想>
「SAW<ソウ>」はサスペンスとしては異色な映画です。登場人物は二人の男と死体がいるだけ。しかも監禁された部屋からシーンが変わることもない。普通なら飽きてしまいそうだが、最後までずっと緊張感を保ったまま飽きることはなく、夢中で見てしまいました。
見終った後の衝撃度はかなりのものでした。犯人であるジグソウのゲームは悲惨でリアル。死にたくないならどうするんだと言わんばかりの道具。ちょっとしたホラーより怖いです。
このリアルで恐ろしいゲームと謎解きと密室での二人の男の心情の変化などは必見です。ぜひおすすめな映画です。
<内容にはあまり関係ないつぶやき>
ソウはDVDのおまけ特典として、監督と脚本の人のシーンごとの解説がついたものがあります。これがとにかく面白い。低予算で作られた映画なのですが、その苦労話とか工夫したことなどが聞けてよりいっそう楽しめました。
タグ : SAW, 映画
カテゴリ : サスペンス映画, 80~89点の映画
【ドット・ジ・アイ】
<評価>83点
<キャスト>
監督 マシュー・パークヒル
<出演者>
ガエル・ガルシア・ベルナル
ナタリア・ベルベケ
ジェームズ・ダーシー
<あらすじ>
金持ちの恋人バーナビー(ジェームズ・ダーシー)との結婚を決めたカルメン(ナタリア・ヴェルベケ)。
だが、彼女は女友達が企画した独身最後のパーテで出会った青年キット(ガエル・ガルシア・ベルナル)に惹かれる。
初めは三角関係のもつれを描いた恋愛ドラマに見えるが、事態は後半に向かって加速していくストーリー。
そして思いがけもしない展開が待ち受ける異色のサスペンス。
<感想>
「ドットジアイ」は少し異色のサスペンス映画です。なぜ異色かと言うと、初めはなんてことのない恋愛映画に見えるからです。特にどうってことのない三角関係で、話が進んでいく。
しかし、そこで諦めてはダメです。後半になるにしたがって話は急展開でスピードを増していく。前半退屈だった展開が、あっ!そういう意味があったんだとか、話す言葉にもこんな意味がとかわかってきます。さらにラストに向けての二転三転の展開が捲し立てるように進んでいく。というか、この映画はこのラストを見せるためだけに作った映画なのではないかと思います。
とにかくスピード感が良いですね。ラストはサスペンスらしい展開を迎えるし、普通のサスペンスに飽きた方にはオススメの映画です。
<内容にはあまり関係ないつぶやき>
ガエル・ガルシア・ベルナルですが、好きな人多いですよね。わりと映画好きな人で好きな人が多いかな。前にも出てきた飯田橋のギンレイホールでガエルガルシアベルナルの特集上映でも観ました。あとこの映画の監督ですが、若手の監督らしく、粗削りだが才能があるなーとか思いました。
タグ : ドット・ジ・アイ, ネタバレ
カテゴリ : サスペンス映画, 80~89点の映画
【セブン】
<評価>70点
<キャスト>
監督 デヴィッド・フィンチャー
原作 アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
<出演者>
ブラッド・ピット
モーガン・フリーマン
ケビン・スペイシー
<あらすじ>
キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続殺人事件と、
その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス。
退職まであと1週間と迫った古参のベテラン刑事サマセット(モーガンフリーマン)と、
新人刑事ミルズ(ブラッドピット)は、ある死体発見現場に急行した。
死体を調べたところ、男は両腕と両足を拘束された上に何者かに食べ続けるよう強制され、
食物の大量摂取とその状態で腹部を殴打されたことによる内臓破裂が死因だった。
さらに死体の胃の中から七つの大罪の一つでGLUTTONY(暴食)と書いてあるプラスティックの破片を発見した。
その後も七つの大罪を連想せるような見るも無残な死体をまた発見し、
その死体にも大罪の一つである言葉が書かれていた。そして残す大罪が二つとなったとき……。
<感想>
「セブン」はデビットフィンチャー監督の作品で、それだけでも好きな人にはたまらないかもしれないですね。ただ見るときはサイコサスペンスということを頭に入れていてください。さらに言うと、犯人の思想がかなり偏っていて、絶望や苦しみだったりとマイナスなテーマを描いている作品です。
そういったことがあるのにも関わらずおすすめする理由はストーリが逸脱しているからです。一度見てしまうと、ストーリーの謎な部分と、サイコな部分、さらに終盤での怒涛な展開。人によって意見が分かれる後味が悪いラストシーンと見せ場は多くあります。この辺は鬼才と呼ばれるデビットフィンチャーだけありますね。
またモーガンフリーマン、ブラッドピット、ケビンスペイシーの演技が凄いです。この映画を成立させているのは俳優たちの演技のおかげもありますね。とにかく好みは分かれると思いますが、ストーリーは面白いのでおすすめです。
<内容にはあまり関係ないつぶやき>
セブンと言えばデビットフィンチャーということで、少しデビッドフィンチャーについてつぶやきます。実はこのカ監督のデビュー作品は「エイリアン3」です。初監督作品が人気作の続編というのはあまりないと思いますが、その辺は新人の頃から期待されていたということですかね。そして「エイリアン3」は失敗に終わりましたが、その後のセブン、ファイトクラブと人気作品を作り、一躍有名になったという感じですかね。個人的には「ファイトクラブ」が一番好きですが。
タグ : セブン, 映画
カテゴリ : サスペンス映画, 60~79点の映画