ヒューマン映画 | おすすめ映画ランキング!名作シネマレビュー

遠い空の向こうに

【遠い空の向こうに】

<評価>91点

<キャスト>
監督 ジョー・ジョンストン
脚本 ルイス・コリック
<出演者>
ジェイク・ギレンホール
クリス・クーパー

<あらすじ>
1957年10月。ソ連が人類初の人工衛星スプートニクの打ち上げに成功した。
ウエスト・ヴァージニア州の炭坑の町で、その美しい軌跡の様子をじっとを見ていた青年ホーマーは、
自らの手でロケットを打ち上げたいという感情が湧き上がる。
そして、悪友であるロイリーとオデル、さらに級友で数学の天才であるクエンティンでをロケット作るチームを結成。
しかし、なかなか思うようにはいかず、次第に父であるジョンと対立してしまう。
それでも決して諦めない姿勢は町の人たちに伝わり始め、彼らに協力する。
そしていよいよロケット作りが現実味を帯びてきたが、そんなときに山火事が起こってしまうが……。

<感想>
「遠い空の向こうに」はこれぞヒューマン系といった映画です。ヒューマン映画に求めるものは、いろいろとあると思いますが、私が求めるのは感動、喜び、挫折、教訓、希望、見終わった後の余韻などありますが、それが満たされている映画だと思います。

内容としてはロケット作りを決して諦めない青年たちの物語ですが、困難を乗り越えていく青年たちの姿が本当に良いですね。映画全体として夢や希望を感じることができて、それが心に響きました。こういう青春映画って好きですね。また父と子の家族ムービー的要素もあるので、誰にでもおすすめできる映画だと思います。

<内容にはあまり関係ないつぶやき>
今回はあんまりつぶやくことがないという(笑)なんだろう。ロケットと言えば、他の映画で農場でロケットを作る「庭から昇ったロケット雲というのを見たが、それよりはこっちのが映画のほうが断然良かったですね。まあ悪くはなかったけど。興味があれば両方見てみてください。

善き人のためのソナタ

【善き人のためのソナタ】

<評価>93点

<キャスト>
監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
脚本 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
<出演者>
ウルリッヒ・ミューエ
マルティナ・ゲデック
セバスチャン・コッホ

<あらすじ>
ベルリンの壁崩壊直前の東ドイツを舞台に、強固な共産主義体制の中枢を担っていた
国家保安省の実態を暴き、彼らに翻ろうされた芸術家たちの苦悩を浮き彫りにした名作。
国家保安省の局員ヴィースラーは劇作家のドライマンと恋人で、
舞台女優のクリスタが反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。
ヴィースラーの人格はほとんどなく、国家に命じられたまま、盗聴器を仕掛けて彼らの監視を始める。
ほぼ24時間体制で監視を続ける中で、自由な思想を持つ彼らに次第に魅せられていく。
そんな中で盗聴器から聞こえるピアノのソナタを聴き……。

<感想>
「善き人のためのソナタ」はドイツ映画となるが、ここまで面白い歴史に基づいたドラマはなかなかお目にかかれないと思います。ノンフィクションというわけではないが、ベルリンの壁崩壊前の東ドイツの歴史的な背景はそのままで、その中での人間ドラマは凄く面白い。

内容としては国家保安省であるヴィースラが劇作家であるドライマンと女優のクリスタが反体制であるという証拠を掴むために、二人の生活を盗聴する。しかし、何の感情も抱かずに任務だけを遂行するだけなのに、盗聴器から聴こえるのは自由な思想、二人の愛の言葉。それはヴィースラには初めてのもの。おそらく、これまで国が全て正しいと洗脳されてきたはずなのに、自由に触れ次第に変わっていく様子に見入ってしまった。そして盗聴器から聞こえるピアノのソナタにより、ある種の洗脳はなくなっていく。後に東ドイツが崩壊したように、自由とは人間には絶対に必要なものなのかもしれない。いくら塞いだとしても自由という魅力には勝てないってことなのかな~。

最終的にヴィースラはある行動を取る。それが実に人間臭いというか、洗脳とは程遠い人間らしさを伴った行動を起こすところが見せ場になるが、そこは実際に観てもらいたいと思います。

<内容にはあまり関係ないつぶやき>
この映画はレンタル屋で借りて観たのだが、観るキッカケとなったのは表紙にある盗聴器を耳に当てているヴィースラで、それが妙に印象的で、ハリウッド映画にはない渋さが気になりました。ドイツ映画はもう一つ好きな映画で「グッバイ・レーニン」というのがあるが、それと並ぶ名作だと思います。

レオン<完全版>

【レオン<完全版>】

<評価>96点

<キャスト>
監督 リュック・ベッソン
脚本 リュック・ベッソン
<出演者>
ジャン・レノ
ナタリー・ポートマン

<あらすじ>
ニューヨークを舞台に、凄腕の殺し屋レオン(ジャンレノ)と12歳の少女マチルダ(ナタリーポートマン)
の人間模様と特殊な環境でのほのかな純愛を描いた作品。
レオン<完全版>は通常のより22分の未公開シーンを加えていて、二人が心を通わせていく過程が
さらに緻密に描かれ、より内容が濃くなり、深さも増した切なさがそこにある。

<感想>
レオン<完全版>を知らない人はほとんどいないかもしれない。ただ名前は知ってはいるが、まだ観ていない人は結構いるのではないかと思います。過去に観た人ももう一度見返してください。この作品は大人になってから観たほうがより楽しめると思います。

この作品は殺し屋であるレオンと家族を皆殺しにされたマチルダとの生活を描いた作品だが、最大の魅力は何なのかというと、アクション要素もあるにはあるが、やはりお互いに傷を持った同士の心の距離が近づいていき、心を通わせていく人間模様にあると思います。

レオンとマチルダは親子ぐらい年齢の差があるにも関わらず、どこか対等な関係であり、レオンも初めは仕方なく面倒を見ていた感じだったが、次第に子供に対する愛なのか、それとも異性として感じる愛なのか、その感情の揺れだったり微妙な心境が繊細なタッチで描かれているのが作品に惹きこませる要因なのかなと思います。普通の恋愛とは違う、純愛と言えばいいのだろうか、そういったところが名作の由縁かもしれないですね。

全体的に壮大なアクションだったり、大作の映画とは違い、ストーリーにしても動きが少ないですが、その分人に焦点を当てていて、狭く深く描いていて、映画全体の雰囲気も素晴らしいです。

<内容にはあまり関係ない>
この映画はリュック・ベッソンが「フィフス・エレメント」を制作するための資金集めに作られた映画だが、奇しくもリュック・ベッソンの作品の中で一番の映画だと思います。確かに「フィフス・エレメント」は世界観も壮大だし、それなりに面白かったです。でも、資金集めのためになるべくお金がかからないように工夫して作った映画が「レオン」であることを考えると、最近の映画に対する見方も変わるのかなとか思ったえりしました。

恋愛小説家

【恋愛小説家】

<評価>92点

<キャスト>
監督 ジェームズ・L・ブルックス
<出演者>
ジャック・ニコルソン
ヘレン・ハント

<あらすじ>
偏屈で頑固者で嫌われ者というベストセラー作家と、バツイチで子持ちのウェイトレスとの
不器用な恋をユーモアを交えて描く作品。
甘く切ない女心を描き、書いた本はすべてベストセラーという恋愛小説家メルビン(ジャックニコルソン)。
しかし、実際の本人は異常なまでに潔癖性で神経質の嫌われ者で、小説では女性の
心理を書いているのに、本人は恋愛なんかしたことがない。
さらに周囲に毒舌をまき散らし、友人は誰もいない。そんなある日、ウェイトレスの
キャロル(ヘレンハント)に淡い恋心を抱き、次第にメルビンは変わっていくが……。

<感想>
「恋愛小説家」の見所は何と言っても、ジャック・ニコルソンが演じるメルビンです。実際にこんな人がいたら絶対に近づきません。それぐらい典型的な嫌なやつで、偏屈さも絶品です。そのメルビンが小説の世界ではない、現実の恋愛をしていくことで変わっていく様を見ると、人は恋愛によって変われるんだなとしみじみと思います。そう感じさせるジャック・ニコルソンの演技も凄いなと。また映画の中でメルビンは嫌々ながらも犬を飼うことになるのだが、最初は犬が嫌いで邪険な扱いを受けていたが、次第に犬のことが気になり、好きになっていく様も、メルビンが変わってきているというのがよくわかって、いい味を出しています。結局のところ人は一人では生きれないんだなとしみじみ思いました。

<内容にはあまり関係ない>
この映画は内容的にはあまり大きな変化だったりはない。それなのにここまで面白いのはやっぱりメルビンという人間の魅力のせいなのだろう。それを演じるジャック・ニコルソンという人物の魅力と演技力のなせるものなのかな。この他の映画で「恋愛適齢期」にも出演しているが、この役でも良い演技をしていて、本当に良い俳優だと思う。

ガタカ

【ガタカ】

<評価>96点

<キャスト>
監督 アンドリュー・ニコル
脚本 アンドリュー・ニコル
<出演者>
イーサン・ホーク
ユマ・サーマン
ジュード・ロウ

<あらすじ>
遺伝子操作により管理された近未来ではみんなが遺伝子操作をされ、優秀な人間ばかり。
その中で宇宙飛行士を夢見る青年ビンセント(イーサンホーク)は
神の子と呼ばれてはいるが、遺伝子を操作せずに生まれた子だった。
そのため優れた人間には勝てず、もちろん宇宙飛行士になんかなれず希望の無い生活を送っていた。
そんなときビンセントはどうしても諦められない宇宙飛行士になるために闇業者により、
事故で身障者となった優秀な遺伝子を持つ元エリートのジェロームに成りすます偽装の契約を結ぶ。
それによりジェロームの血液などを使い遺伝子が優秀だと偽装をし、
偽のエリートとなったビンセントは宇宙飛行施であるガタに潜り込む。
初めは上手くいっていたが、彼の正体に疑いを持っていた上司の殺人事件が起こる。

<感想>
「ガタカ」はジャンル的にはSF映画となっていますが、設定が近未来というだけで、完全にヒューマン系の映画です。あえて、ヒューマン系映画として紹介させてもらいます。この映画はクオリティーが非常に高く、名作中の名作です。それなのに、知名度はかなりの映画好きでないと知らない隠れた名作なので、ぜひとも観てもらいたい作品です。ハッキリいってもったいないです。

この映画の凄いところは1997年に制作された作品なのに、設定が今作られたとしてもまったく古くなく、むしろ今の時代に観たほうがわかりやすいぐらい先を見据えた映画です。というよりか、あの時代にはちょっと早すぎたのかも。

遺伝子操作による人間とそうでない人間。それによる摩擦だったり、どっちが正しいのかということ。そういったテーマを1997年に描いているとこが凄いです。またこの映画は映像が綺麗で、それだけでも惹きこまれてしまいます。

内容としては遺伝子操作されなかったビンセントが宇宙飛行士になるという叶わない夢を持ち続け、叶わないと知りながらも努力をする。その過程で知り合う超エリートのジェローム。ジェロームは優れた遺伝子を持ちながらも事故で身障者となり、劣等遺伝子であるビンセントに力を貸すという心情。ビンセントにも苦悩があり、元エリートだったジェローム苦悩がよく描かれている。

またビンセントには遺伝子操作をした弟のアントン(ジュードロウ)がいて、いつも弟と比べられていた。優れた人間である弟のアントン。どんな勝負をしても弟には勝てない。こういった環境に生まれているのに、諦めることをしないビンセントの強さは本当に凄いものだと思います。

そして努力を止めなかった結果、兄であるビンセントは弟にある勝負を持ちかけます。そのシーンはぜひ観てもらいたいので、ここでは言いませんが名シーンです。

またこの映画の最大の見せ場はラストにあります。これも実際に観てもらいたです。感動すると共に、いろんなことを考えさせられる映画です。人の運命は遺伝子なんかで決まれるものではいんです。

<内容にはあまり関係ない>
イーサン・ホークとユマ・サーマンが共演した映画ですが、実はこの映画がキッカケで二人は結婚しました。当時はハリウッドの大物同士の結婚で話題でしたね。最近で言うと、ブラット・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの結婚ぐらいの大物カップルですね。また何気にジュード・ロウが地味に出ているところも注目ですね。これを機にかはわからないけど、一気に有名になりましたね。そう考えると、今有名なハリウッド俳優は無名のときに名作映画に出てることが多い気がします。

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国際結婚がしたい